リオデジャネイロのおしゃれな男性用美容室

f:id:ucarin:20171213203647j:plain

 日本にいてすら難しい、自分に合った美容室探し。ましてや海外では、お店に入るにも勇気がいります。幸いブラジルはサンパウロに日系美容室がありますが、リオデジャネイロにはありません。サンパウロ観光の際は、日系美容室でカットをしてもらいますが、そう頻繁に行くわけでもないため、女性である私はロングスタイルで維持しています。しかし、男性はそうもいかず、夫の会社のブラジル人の同僚にリオデジャネイロでいい美容室はないかと聞いたところ、あの超有名サッカー選手のネイマールも来店したというBarbearia do Zéという男性用美容室を教えてもらいました。 

 私は見学だけのつもりだったのですが、なんと、美容室なのにBarで楽しくおしゃべりしながら生ビールを頂くという稀有な経験をいたしましたので、ここにご報告したいと思います。

 店内はとってもおしゃれで、カットの仕上がりは満足、一緒に行った女性もくつろげる、と当初の予想をはるかに上回る体験でした。

 

◆「Barbearia do Zé」 Botafogo(ボタフォゴ)店の様子

 私達にはポルトガル語での電話予約はハードルが高すぎるので、多少待つことも覚悟の上、予約なしで行ってみましたが、すぐに入れました。

f:id:ucarin:20171213204609j:plain

店名 Barbearia do Zé BZ Botafogo

URL barbeariadoze.com.br

(ポルトガル語ですが、Flashの写真から雰囲気が伝わります。)

住所 R. Paulino Fernandes, 29 - Botafogo, Rio de Janeiro - RJ, 22270-050

(私達が今回行った店舗。他コパカバーナなどにもあります。)

建物 2階建て

1階:入り口 

入店するとすぐにオリジナルグッズ売り場があり、レセプションが併設されています。

f:id:ucarin:20171124211813j:plain

レセプションのお兄さんは英語で対応してくれました。スタッフの方は全員白シャツにサスペンダーを着用。スタイリッシュでかっこいいです。こんな美容室日本で見たことないと、入り口から既にテンションが上がって来ました。

f:id:ucarin:20171124212001j:plain

まず、本日のメニューを決めます。髪のカットだけか、髭もか、と聞かれ、そんなに髭がないから髪のカットだけ、と答える日本人の夫(笑)。確かにあれだけ立派な髭があればお手入れも必要だなあ、ブラジル人、なんてことを思っていると、次に、飲み物が1杯ギフト(無料)だが、ビールかコーヒーか何が飲みたいか、と聞かれます。え?ビール?いいんですか⁇驚きと喜びが交錯する土曜の13時※日曜日は定休 ここはもちろん、日本では体験出来ないビールを頼み、席へ移動します。

1階:カットスペース 

担当してくれた方はハンチングを被った、優しい雰囲気のお兄さんでした。レセプションの方が希望の髪型の通訳をしてくれました。

f:id:ucarin:20171124212137j:plain

先客にはシニアの方もいらっしゃり、客層は幅広そうです。

f:id:ucarin:20171124213135j:plain

1階:バースペース

カットスペースの奥にバーコーナーがあります。私は、流暢な英語を話すお兄さんとビールを飲みながらカットが終わるのを待ちます。なんとギフトのビールは生ビール(!)でした。

f:id:ucarin:20171124212430j:plain

パーにいる方はバー専任のプロバーテンダーで、美容師免許は持っていないそうです。髪を切るついでにある場所ではなく、カットもバーも、どちらもプロフェッショナルサービスの場なんですね。

f:id:ucarin:20171124212542j:plain

前日にリオ代表対サンパウロ代表チームのサッカーの試合があったそうで、興奮気味に試合の様子を教えてくれました。お話が上手で楽しかったです。

ネイマール来店時の写真が壁にあります。

f:id:ucarin:20171124212634j:plain

ビールを持った私が、途中経過をカットスペースに見に行くことも、ビールを飲みながら髪を切られることも、ここでは自然な光景。全く問題ありません。

1階:半屋外のラウンジ

バースペースの更に奥には、ビリヤード台、テーブルが置かれるラウンジスペースが続きます。貸し切りも可能、気軽に飲み物だけ飲みにも是非立ち寄ってね、と熱心に説明してくれました。スナックなどの軽食もとれるそうです。

f:id:ucarin:20171124212742j:plain

2階

タトゥを入れる個室があるそうです。

今回のお会計

66レアル(カット+2人とも生ビールを頂いたため1杯分の生ビール代金。2017.12のレートで約2,300円) 

  

◆ブラジルBarbeariaのトレンド

 日本にないおしゃれな美容室に驚いたので、ブラジル男性の美容事情を調べてみたら、ブラジルでは男性用美容市場(デオドラント、ヘアケア、シェービングプロダクトなど)が急拡大しているということが分かりました。その1つが、今回体験してきた複合型の男性用美容室。ブラジル(ポルトガル語)では男性用美容室をBarbeariaと言いますが、2015年以降、複合型Barbeariaのフランチャイズチェーンが倍に増えているそうです。

 フランチャイザー毎に多少のスタイルの違いはありますが、複合型というのは主に「お店の形態」「サービス」のどちらも指し、エンターテイメントやビジネス要素を持つ空間(私達が行ったようなビリヤードスペースや、ビジネスミーティングの出来る場所など)を併設したり、カット中にフリードリンクを提供しています。各席には雑誌だけでなく、TVやビデオゲームを設置し、クラフトビールを置いたりしているそうです。

 ブラジルは現在世界第二位の男性用美容市場の規模になり、このまま年7.1%の成長を続けると2019年には現在首位のアメリカを抜き、世界一の規模(US6.7billion)になると 調査機関Euromonitor Internationalのデータもありました。

 キーワードはSuper VainHipster Cultureとのことで、ブラジル男性はプライベートにもビジネスでの成功にも見た目は大事であると考えており、自分はかなり気にするSuper Vainとの回答者は43%という調査結果があるそうです。(ブラジルのABIHPEC =the Brazilian Association of the Cosmetic, Toiletry and Fragrance Industry調べ)また、Hipster Cultureが流行していて、トレンドの髪(&髭)型への意識の高まりもあり、昨今の美容市場の拡大を支えているんだそうです。※Hipsterのイメージはトップ画像のようなスタイル

 確かに、ビーチにいる男女は肩の力の抜けた、それでいてお洒落な雰囲気で、とっても素敵だと思っていました。 

  もし中長期でリオデジャネイロに滞在するようなら、地球の裏のトレンド体験に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。ブラジルの女性向け化粧品事情についてはこちらブラジルで買える化粧水・お肌ケアアイテム - handy tips*にまとめています。Tchau!